まずは賃貸からスタートすべし!!移住・田舎暮らしの住居の探し方

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!

現在まで十数年の田舎暮らし中の筆者は、空き家バンクを利用して古民家に4年居住、同地域内で一度引っ越して、現在に至るまでは移住者向けの公営住宅で生活中です。この記事では、筆者の経験を踏まえながら、移住時の住居は賃貸から始めるべき理由、家探しの注意点を紹介します。

本記事は個人の生活用として住宅を探す場合を想定しています。古民家を改装してカフェやゲストハウスをやりたいというような、建物を住居以外に使用する場合は、物件の購入が必要となるため、本記事の対象外です。

目次

まずは賃貸から始めるべし!!

下記リンク国土交通省の空き家情報を参照してみてください。

賃貸物件も売買物件も多く掲載されており、都市部で生活している人から見ると、どちらも低価格で驚くのではないかと思います。

外部リンク:国土交通省 全国地方公共団体空き家・空き地情報サイトリンク集

ダハ

筆者の住む地域だと、一戸建てで賃貸家賃は月額2万円、売買物件は約200万円ぐらいをよく見かけます。
入居前に入居者負担で修繕が必要な物件だと、さらに安くなるパターンが多いです。
この価格帯を見ると、安いから気に入った物件を購入して移住しようと考えられるかもしれません。

ですが、まずは賃貸から始めることを強くお勧めします。

筆者の経験から

筆者が移住した自治体では、空き家バンクとして賃貸・売買可能物件が自治体のウェブサイトに掲載されていたので、下見前からある程度希望物件を絞ることができました。

そして、自治体の移住担当の方とやり取りしたうえで、下見で訪問した際にいくつかの空き家を見せてもらいました。

下見は家族全員で行い、妻が一番気に入った物件に決定。

数週間後に再度現地を訪問して、自治体の担当の方にも同席してもらって家主さんと面談。個人間で賃貸契約を結びました。

家主さんとしては、将来的には土地家屋含めて200万円で筆者に購入を検討してほしいとの要望でした。こちらとしては、この時点で約束は難しいので、少なくとも5年ぐらいは賃貸でお願いしたいということでお願いしました。

こういった流れを経て移住までスムーズに進むことに。移住後も、ご近所との関係も良好、子どもたちも自然豊かな家の周りで走り回り、順調に移住が始まりました。

ダハ

筆者が借りた家は築50年以上の平屋の古民家です。
築年数に応じた古い部分はありますが、6畳が4部屋、4畳半が2部屋、台所、風呂、トイレ、倉庫付き、縁側あり、小さい畑付きと広さは十分で、家賃は何と2万円。

畑をいじって、ちょっと休憩で縁側でお茶飲んで、「これぞ思い描いていた田舎暮らしだ」と実感したことを覚えています。妻と相談して、数年後に住宅を買い取ることも具体的に考えていました。

ですが、4年ほどして、筆者家族は引っ越しすることになります。理由は老朽化です。

家の老朽化

移住から3年ほど経って、屋内の一部で雨漏り発生。屋根瓦の位置の調整と隙間のコーティングで解決したはずが、その後他の箇所でも再発することに。調べてもらうと、柱の一部が傾いて家屋に歪みが生じたことが原因でした。

直ちに危険ということは無いのですが、柱の老朽化は今後も緩やかに進むので、歪みも緩やかに進行するとのことでした。

傾きを矯正するとなると大規模作業が必要で、金額も大きくなります。

家主さんとしても、この時点で、矯正作業までは行うのは負担が厳しいというような話をされていました。しかし、筆者側もこういった状況だと、家主さんが希望するように将来的に購入するというのは、リスクもコストも高く不可能です。

将来的な購入を踏まえての賃貸維持という形が難しくなりました。

こんな経緯から、引っ越しを考え始めたころ、たまたま移住者向け公営住宅の空きが出たので、そちらに移ることにしました。

住んでみないとわからないことがある

やっぱり住んでみないとわからないことがあるんです。

筆者の場合は上述のような建物に関しての理由で引っ越しましたが、仕事や人間関係等の理由で移住がうまくいかないケースもあり得るでしょう。そういった万が一の際、都市部に比べて安いからと言って、いきなり物件を購入すると、身動きがとりにくくなります。

筆者の例で言えば、仮に最初に物件を購入していたら、住み続けるには家屋の矯正にコストをかける必要がありますし、転売するにしても、修理せずに売却できる可能性が低いのはもちろん、修理済みでも売却は簡単ではありません。下手すれば、解体費用が発生してしまうケースもありえます。

どれだけ気に入った古民家を発見したとしても、まずは賃貸から始めることを強くお勧めします。

数年生活したうえで、永住したい、この物件を手に入れたいとの決意が継続している、かつ維持費用を計算の上で生活が成り立つのであれば、その際に購入を考えましょう。

その間の数年分の家賃がもったいないと思われるかもしれませんが、予期できない修理費用や解体のリスク、定住できるか未知数であることを考えれば、結果としてコストは安くなるはずです。

売買のみの物件でも、可能であれば賃貸できないか交渉するのも一案です。

田舎での住居の探し方

では、移住するために、どうやって賃貸物件を探せばいいか?

不動産管理会社が管理する物件がある地域なら、そこで物件探しから賃貸契約まで進められますが、筆者の住むような過疎地域では管理物件はほとんどありません。

まれに空き家の看板を出している家も見かけますが、面識も土地勘もない地域で家主といきなり交渉というのは、お互いにリスクがあると思います。

一番のおすすめは、自治体の移住担当の方に相談することです。

空き家を探す場合は、自治体に相談して紹介してもらおう

筆者のケースのように、空き家バンクのある自治体であれば、そこから探すのが一番ですし、空き家バンクがない自治体でも、移住担当の方がいる地域であれば、各地域の空き家情報はある程度把握されていることでしょう。

自治体の担当の方に相談するのが一番確実です。

ただし、空き家を借りる際、下記の点は留意しておきましょう。

契約は家主と直接行う場合が多い

空き家バンクで紹介されている物件であっても、それ以外で紹介を受けた物件であっても、自治体はあくまで情報を提供しているという立ち位置です。自治体側でもスクリーニングは行っているでしょうし、問題が起こらないよう配慮してくれてはいると思いますが、賃貸契約は家主と移住者で行うものであることを理解しておきましょう。

相互の意向をはっきりと確認する

筆者のケースでは、家主は将来的な売却を期待して貸したいという要望があり、筆者側は数年住んで決めさせてほしいと要望して合意しました。

数年だけ住みたい、将来は購入を考えたい等、現時点で考えていることははっきりと家主に伝え、また家主からの要望もはっきりと確認しておきましょう。

入居前・入居後に修繕が必要な場合は内容と負担を明確に

通常の賃貸物件では、家屋内の備品は家主が維持管理するのが一般的ですが、筆者の地域で言えば、個人間での空き家の賃貸の場合、現状のまま引き渡し、入居中に備品等で不具合があった場合は入居者負担というケースが多いです。筆者の場合だと、入居時にエアコンや屋内照明等が残ったままの状態で、これらに不具合が出た場合は入居者である筆者の負担で、建物自体の問題発生時は家主負担でという取り決めでした。

下記の点に留意しておきましょう。

  • 自分たちが使わないものは、入居前に可能な限り撤去してもらう
  • 事前の撤去が難しい場合は、入居者側で撤去していいか事前に合意しておく
  • 備品・家屋の不具合発生時にだれが負担するか明確にする。備品は個別に明確にしておく
  • 退去時に家屋・備品をどういった状態まで復旧するかも事前に明確にしておく

家のめどがついたら次は周囲環境をチェックしておこう

周囲環境で下記3点はしっかりとチェックしておきましょう。

  • 住居周囲のハザードマップを確認
  • 屋内で携帯電話がつながるか確認
  • その住居でどんなインターネット回線が選択できるか

また、その他チェックすべき項目を紹介していますのでこちらの記事もご覧ください。

その他、筆者の経験として、下記2点の考慮すべき点も紹介します。

敷地内の草刈りや木の管理をお忘れなく

筆者が借りた家は、裏に小さな庭があったのですが、その隣はすぐ山につながっていました。ここから侵入してくる雑草、決して舐めてはいけません。最初はね、草刈りも楽しいんです。あ、田舎暮らししてるなとか思ってニコニコしながら作業できるんです。でもね、しばらくすると、こんなに雑草って生えるの早いのかと段々とモチベーションが下がってきてしまうんです。特に、梅雨時期の雑草の生えるスピードと言ったら……家周りの草刈りや木の管理、結構な手間がかかることをお忘れなく。

家屋内への虫の侵入は日常茶飯事です

古い家は現代住宅に比べると隙間が多いので、羽虫やムカデ、山ゴキブリ、カメムシ等色々家の中に入ってきます。筆者が借りた家は裏が山だったので特に虫の侵入が顕著でした。草刈りをまめにしたり、虫よけの粉を家屋周りに散布したりと色々やってみたんですが、あまり効果はなし。下見しても、事前に虫が入るかどうかなんてわからないですし、古民家を借りる場合は、虫は確実に侵入してくるものとあらかじめ認識しておきましょう。

おわりに

いかがでしたか?

みなさんの田舎暮らしが楽しいものになることを願っています。

  • URLをコピーしました!
目次